読売巨人軍、ライデル・マルティネス250セーブ達成。その1球に込められた9年の積み重ね

「250」という数字を見たとき、あなたは何を思うだろう。

250本のヒット。

250本のホームラン。

そして、投手にとっての250セーブ

2026年9月10日、東京ドーム。

読売巨人軍の守護神、投手ライデル・マルティネスが、プロ野球史上6人目となる通算250セーブを達成した。

しかも、ただの250セーブではない。

外国人投手としては史上初。

そして通算411試合目での達成は、これまで元ヤクルト・スワローズの佐々木主浩さんが持っていた435試合という記録を更新する、史上最速の250セーブだった。

でも、私が心を動かされたのは「史上初」や「史上最速」という数字だけではなかった。

この250セーブには、ライデル・マルティネスが歩いてきた9年間の時間だった。

250セーブを決めた相手は、かつての「古巣」だった

この日の相手は中日ドラゴンズ。

ライデル・マルティネスが日本でのキャリアをスタートさせた球団だ。

2017年、20歳でキューバから来日。

最初は中日ドラゴンズの育成選手として背番号211を背負った。

2018年には支配下登録を勝ち取り、そこから少しずつ自分の居場所をつくっていった。

そして、2019年から本格的に抑えを務めるようになる。

2020年からは7年連続20セーブ以上。

2022年からは5年連続30セーブ以上を記録し、セーブ王にも3度輝いた。

そんなライデル・マルティネスが2025年に読売巨人軍に移籍。

そして2026年9月10日。

読売巨人軍対中日ドラゴンズ。

9回、読売巨人軍が2点リード。

マウンドに上がったのは、ライデル・マルティネス。

たった5球で歴史を変えた。

9回のマウンド。

先頭打者を2球でセカンドゴロ。

続く打者を2球でサードゴロ。

最後の打者を、わずか1球。

たった5球で試合を締めくくった。

そして、通算250セーブ。

あまりにもあっという間だった。

でも、その5球だけを見るのではなく

その5球の後ろには、9年間の練習ある。

当然だが、うまくいかなかった日もあっただろう。

抑えとして苦しんだ日もあっただろう。

それでも、毎日投げる。

毎日、自分を整える。

そしてまた、9回のマウンドに立つ。

250セーブという記録は、1瞬で生まれたように見えて、実は1日1日の積み重ねなのだ。

「継続」と「大きなケガななく

250セーブを達成した要因について聞かされたライデル・マルティネスは「日々の練習の継続と、大きなケガなくプレーできたこと」を挙げている。

私はこの言葉が、とても印象に残った。

もっと派手な言葉を想像していた。

「才能です」

「チームメイトのおかげです」

「自分を信じていました」

もちろん、そういう言葉もあるかもしれない。

でも、彼が口にしたのは「日々の練習の継続」だった。

これは、野球だけの話ではない気がする。

何かを始めたときは、誰だって変化を期待する。

1日で変わりたい。

1か月で結果を出したい。

できれば、すぐに成果が欲しい。

でも、本当に大きなものをつくるのは

「今日もやる」

「明日もやる」

「また次の日もやる」

そんな、目立たない積み重ねなのかもしれない。

250という数字の向こう側

現在、ライデル・マルティネスの通算セーブ数は252。

250セーブを達成した後も、記録は続いている。

そして、9月19日には名球会のブレザー授与式も東京ドームで行われた。

外国人選手としては史上2人目。

投手としては初めての名球会入りとなった。

20歳で育成選手として日本にやってきて少年が、29歳で250セーブを達成する。

その道のりを考えると「250」という数字が、少し違って見えてくる。

250回、最後のアウトを取った。

250回、チームの勝利を守った。

その1つ1つの裏には、数えきれないほどの練習があった。

だから、記録というのは数字だけではないのだと思う。

ライデル・マルティネスの250セーブから、私たちが受け取れるもの

何歳からでも、何かを始めることはできる。

最初から完璧じゃなくてもいい。

すぐに結果が出なくてもいい。

今日できることをやる。

明日も続ける。

そして気づいたとき「こんなところまで来ていたんだ」と思える日が来る。

ライデル・マルティの250セーブはそんなことを教えてくれる記録なのかもしれない。

9月10日。

古巣・中日ドラゴンズを相手に、わずか5球で試合を締めくくった。

その瞬間、東京ドームに刻まれたのは「250」という数字だけではない。

2017年の育成選手から始まった、9年間の積み重ねそのものだった。

そして、まだ252セーブ。

この先、いくつまで数字を伸ばしていくのだろう。

記録の先に、新しい景色が待っている。

ライデル・マルティネスの「次の1球」が楽しみだ。

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